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とろとろのあおに太陽のはちみつをたらして

  • 2018年6月6日
  • 読了時間: 5分

「どんな色が好き?」よくある質問だ。

小学生のころ、男の子になりたかった。

足が速くてサッカーやバスケットボールが上手な男の子に。

とにかく青色が大好きで

信じられないくらい上から下まで青色、みたいに服を着ていた。笑

写真を見るとすぐわかる。なんだかのほほんとした子どもが写っている。

中学や高校では指定ジャージが青色で、

変わらず青は好きで、腕時計や髪をとめるクリップ、

ノートやファイルなどまわりは青色だらけ。

青色を身に着けるとこころが落ち着いた。

小学生のころは、やりたいことは「すぐやりたい、ぜったいやりたい」と声をあげてがんがんやっていたが、

中学生になると誰かに表に立ってもらって、

裏で「いかにして伝えるか、作り上げるか」を考えるほうが大事になっていった。

おおよそ冷めているように見えていたと思う。

まわりが盛り上がれば盛り上がるほど、気持ちが冷静になっていくのを実感していたから。

それでも楽しいことが大好きなことには変わりなかったけれど。

そんな中学時代、母が買ってきたオレンジ色のカットソーを着る機会があった。

青やら黒やら、かわいげのない色ばかり着ていた私に、

生徒会の担当だった若い女性の先生が驚きまじりに「似合うね!」と言った。

明るい色が似合うと思っていなかったし、

オレンジとは!

彼女の驚きももちろんあったようだが、こっちだって大いに驚いた。

だが、なかなか言ってもらえることの少ないことだったので

とてもうれしかったことを覚えている。

以来、ちょっとしたハレの日に身に着けてもいいかなと思える色になった。

高校に入って、「イメージは紫色」と言われることが増えた。

なんだか毒々しいイメージがあったんだろう。。。笑

授業後、SHRがダントツに早く終わる担任だったから

1000人近くいる全校生徒のなかで、

だれよりも早く学校を後にしていた。

部活も入らず、帰りに遊ぶ友達もいない。

かといって勉強していたかというと、それはそれは理数系をこじらせていて

すっかり逃げていた。

本を読むことを覚えたのはこのころで、

クラスで気兼ねなく話せる少数の友達と

昼休みに図書室でがつがつと本を読んだ。

思えばみんな優秀なひとたちだったなぁ。。。

今頃どこで、何をしているのやら。

1年の終わりに風邪をこじらせ、3~4日学校を休んだ。

担任はこのまま私が高校をやめるのではないかと思ったらしい。

そのつもりが全くなかったわけではないので、

担任ってすごいなぁと今となっては尊敬もするが、

無事2年へ進級する、そのイメージが暗くなっていたのは確かだ。

結局その2年生のクラスでの思い出が一番明るく、楽しく、

今でも付き合いがある友人がいるのだから面白い。

その年は表に立つことを自分なりに多く頑張った年だった。

そのころには色もどんどん複雑になっていて、

気持ちはグレーが落ち着くのに、奇抜な色をどこか求めていたように思う。

ひっちゃかめっちゃかでまとまらなくて、

ぐちゃぐちゃの色。

色とりどりなんてきれいなものではない。

けれどそれもそれなりに、楽しく感じていたと思う。

高校2年生で学外の人とバンドを始めた私は

自分のギターを購入した。

黒いギターが欲しかったと記憶しているが、

実際手に取ったのは赤いテレキャスターで、

今となっては赤色に支えてもらっている。

大学に入って一人暮らしをし、

リビングには赤いテーブルを置いた。

自転車は赤い折り畳み。ずいぶん乗り回した。

バンドを始めてから赤色は生活。どこかで自分を鼓舞していなければ

どうにもならなかったのかもしれない。

今は考えられないくらい無茶をしていた。むちゃくちゃだ。

二十代はいろんなことがあったけれど、

整理できないことばかりで思い出しづらい。

大切で、必要な時間だったけれど、浸りたくもない。

整理するには、まだ時間が必要だ。

20代の終わりに結婚して、ドレスを選ぶのは2着ともほぼ即決だったけれど

せっかくの機会だからと何着か着せてもらった。

そのとき選んだのが「あお」と「オレンジ」だった。

私の友人たちなら想像がつく仕上がりで、そのふたつはやめ、

「むらさき」と「あか」も手に取っていたが試着するのをやめ、

やはり、と一目ぼれした緑と白のドレスを選んだ。

ウェディングドレスもカラードレスも、あれ以外になかったと思っている。

そんなわけで、みどりが大好きだ。

みどりは若葉の色。

とろとろのあおに太陽のはちみつを混ぜてつくる、芽吹きの色。

ひとつステップアップしたいときにみどりを身に着けたくなる。

新しいパワーが欲しいときはみどり。

はじめて古着屋で買った深いみどりいろのカーディガンも、

披露宴で着た淡いみどりと白のカラードレスも、

結局買えなかったみどりいろのテレキャスターも、

なんとなく転機で、なんとなく背中を押してほしいような

そんなときだった。

(テレキャスターについては手に取らなかったことを

少しだけ後悔している)

数年前から同じ型の手帳を愛用しているが

今年はあおとグレーとみどりいろの表紙のものにした。

冷静と、落ち着きと、ステップアップ。

今年度も、愛情を持って過ごしていきたいと思う。

わたしは今赤いジャズマスターを弾きながら歌っている。

結婚してからリビングにはアイボリーのテーブルが置いてある。

2台ある車はどちらも黒で、きっとずっと黒い車に乗るだろう。

次に身に着ける色は、どんな色かな。

次回は「どの時間帯にも、どの媒体にも馴染む2人の男たち」について。

では、また。

『とろとろのあおに太陽のはちみつをたらして』ステップアップとみどり色について


 
 
 

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